人間の社会では精神的な部分と経済的な部分で成り立っています。それはそのまま社会の最小単位の夫婦や家族などでも同じです。そして、今現在だけではなく、将来の夫婦や家族の形も予想して、あらかじめ準備をしておく必要があります。
結婚とは、まったく違う個性の二人が、お互いに様々な条件を吟味して、この人ならば、これからの人生を一緒に生きていける、問題などを乗り越えて、幸せになることができると予想した結果の決断です。その場合、感情面だけではなく、経済面なども考えて決めます。
いくら良い人で、優しい人でも経済的に苦労することがわかっていれば選ぶ可能性が少なくなりますし、精神面で不安であれば、やはり長い人生なので、相手もなかなか決断できません。それ以上の愛情や経済的な裏付けなどがあれば、それをメリットとして選ぶ場合もあります。
相手を選ぶ場合には、総合的に将来を考えて決める必要があります。一時的な感情だけでは、なかなか長い人生は乗り越えられません。
現代の社会は契約社会とも言われますが、それは夫婦や家族でも同じです。とくに結婚を決める場合には夫婦間での契約は非常に重要です。日本人の場合には、契約という約束事に慣れていないので、相手が自分の考えているように考えてくれるだろうという暗黙の漠然とした期待があります。
自分を裏切らないということですが、実際は何が起こるかわからないのが人生なので、リスク管理の考え方は非常に重要です。例えば夫婦の場合にも共通の財産とお互いの財産を分けておくと、何かあった時にも困ることがありません。
事前にそれぞれの経済的な裏付けができていれば安心もできます。経済的の余裕ができたならば、所有権ということも考えておく必要があります。
結婚をする場合に、ある一定のイメージがあります。こうであらねばならないというような漠然としたイメージです。しかし、全くの他人が一緒に生活を始めるのが夫婦生活なので、お互いに起こりうることを想定しておき、その準備をしておくことも、賢い生き方になります。
夫婦のそれぞれの個性や考え方を理解したうえで契約をしておきます。個性とは十人十色ということなので、同じ人はひとりもいません。そうなるとどの夫婦も同じことが起こるのではなく、それぞれの個性に合わせて、良くも悪くも変化していくということになります。
それに子供や親との同居が加われば、ますます変化してきます。ひとつの有機体です。それらの可能性を考えて、対処や準備をしておくことも当然のことと言えます。